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Hitachi

日立インダストリアルプロダクツ新卒採用

巨大なポンプを設計し、 豪雨や高潮から 地域のくらしを守る。 巨大なポンプを設計し、 豪雨や高潮から 地域のくらしを守る。

根本 圭祐
Keisuke Nemoto

機械システム事業部 ポンプ・送風機システム本部
ポンプ・送風機システム部
国内グループ / 2016年入社

機械工学科 卒

入社の決め手

大学時代、空気で走る一人乗り自動車の研究に携わっていました。そのときに痛感したのは、どんなに革新的でいい製品を構想しても、うまく活用するのはとても難しいということ。そうした経験もあり、製造から運用までを一貫して手がけている日立グループに興味を持ちました。そして、社会イノベーション事業を展開する日立なら、設計者として幅広い業務に関われることが入社の決め手となりました。

いまの仕事について

モノづくりの指揮者として、 プロジェクト全体を統括。 モノづくりの指揮者として、 プロジェクト全体を統括。

現在は、河川の排水用大型ポンプ設備の設計に携わっています。排水用大型ポンプとは、高潮や豪雨の時に河川が氾濫しないように、河川の水を海や、より大きな河川に排水するための設備。
「設計」と聞くと、機械の構造を考えて図面を引く仕事をイメージする方も多いかもしれませんが、私が担当する「計画設計」とは、機械の構造を考えながらさまざまな部署や外部のメーカーと連携し、プロジェクト全体の取りまとめを行うシステムエンジニアを意味します。例えるなら、モノづくりの「指揮者」のような存在。各パーツメーカーの製作工程調整や構成機器の仕様を検討したり、顧客から仕様書を受け取ったら、社内の担当者に図面を描いてもらったり、ポンプに付帯する減速機やエンジンなどの機器設備メーカーや社内の工場へ製作を依頼したり。顧客への提案から全体の進捗管理、ポンプ設備の据付工事までのすべてに携わります。現在は、ポンプ口径2,000mmの超大型ポンプ設備の新設案件があり、そのお客さまや各メーカーとの技術的な仕様検討・各部署との調整に取り組んでいます。
ポンプの設計では、建設予定地の環境、条件をいかに設計に反映させるかも重要な要素です。例えば、海に近い場所にポンプを設置する場合には海水に強い材質を選ぶ。街中にある施設の場合は、設置やメンテナンスの際に大型車が通行できるか、騒音に問題はないかも考える必要があります。このように、あらゆることに目を配りながら関係各所と連携し、プロジェクトを指揮しています。

社員のイメージ画像 社員のイメージ画像

この仕事の魅力

機械を作ること。 それは、その街の機能をつくること。 機械を作ること。 それは、その街の 機能をつくること。

私が関わるポンプ事業は顧客のほとんどが自治体で、言うなれば、その街や地域の機能をつくる仕事です。近年は台風や豪雨による洪水などの被害が多いことから、ポンプが必要とされる場面が増えています。自分の仕事が世の中の役に立っていることは、大きなやりがいとなっています。ポンプの設置には多くの要素が関わっており、水質ひとつをとっても、河川の水から海水、下水など条件もさまざまです。例えば、水にゴミや砂利が混ざってしまう下水の場合は、ポンプを使ってその外的要因をどう取り除くかを設計します。一筋縄ではいかない分、面白さも感じられるのがポンプの魅力です。また、設計業務の一部として全体の仕事の流れをいかに効率化するかも求められています。コスト削減や働き方改革を実現するためには、プロジェクトに関わる人たちにどう動いてもらうかが肝心。多くの人とプロジェクトを遂行するのは大変なこともたくさんありますが、大きな達成感も味わえます。
一方で、私もまだ入社4年目で、業務で悩みを抱えることもあります。何か問題が生じた場合には、一定期間考えても解決しなければ、上司や先輩に相談することを心がけています。自力で解決するのはもちろん大切ですが、そこにこだわりすぎると他の業務が滞ってしまいます。上司や先輩の意見を聞き「そういう方法があったのか」という学びを得て自分の引き出しを増やすことを大事にしています。

社員のイメージ画像 社員のイメージ画像

仕事を通じて成長したこと

プロジェクトで培われた長期的視点と、 現場で学んだユーザー視点。 プロジェクトで培われた 長期的視点と、 現場で学んだユーザー視点。

プロジェクトの取りまとめを経験したことで、仕事に対する視野が広がったとともに長期的なスケジュール管理によって物ごとを考えられるようになりました。ポンプは単体で動くものではなく、駆動用のディーゼルエンジンや電動機、減速用のギアなどさまざまな付帯機器が必要です。それぞれ扱うメーカーが異なるため、関係各所の進捗を確認しながらプロジェクトを進める力が培われたと感じます。また、入社3年目のときに経験したポンプ据付現場での施工管理の仕事も現在に生かされています。そこは、当社が30年前に納入したポンプの更新工事の現場で、新しいポンプの据え付け作業を監督する役割を担いました。そこで実際にポンプ設備を運転管理するユーザーの方にお会いし、自分では気づけなかった「扱いやすさ」について知ることができたのです。そのひとつが、ポンプに使う油の交換時期について。ユーザーには引き渡し前に取扱説明書を渡していますが、ユーザーはそれを見ても忘れてしまいます。そこで、油を入れる箇所の目のつきやすい場所、高さ、向きを考えて「3年周期で交換のこと」という注意銘板を作成、貼付しました。小さな気づきではありますが、使う人の目線、人の動線、人の見やすさ、シールのはがれ難さを設計に取り入れるきっかけとなった出来事として印象に残っています。

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日立インダストリアルプロダクツの魅力

若手のうちから、 世界を相手にスケールの大きな仕事ができる。 若手のうちから、 世界を相手にスケールの 大きな仕事ができる。

社会性が高く、スケールの大きな仕事に関われることに魅力を感じます。大雨や台風による水害を低減できるという意味では、社会に貢献できる仕事だと思います。仕事のスケールの大きさも、日立製作所から分社した現在も同じスケールで業務を行っています。現在従事している案件は、25mプールに7秒で水を一杯にするほどの吐出し量のポンプ(口径2m、台数3台)の設備工事で、巨大なポンプがずらりと並ぶ光景は圧巻です。
一方、分社によって大きく変化したのは、組織としてのスピードが上がったこと。機械専業の競合メーカーと渡り合っていくためには、よりスピーディーに動ける分社は必然だったと思います。また、会社単体としての機動力を持ちながら、グローバル市場で戦えるのは日立グループだからこそ。入社1年目にサウジアラビアに向けた石油施設用大型ポンプの設計を経験しましたが、当時の競合は海外の企業がずらりと並び、世界で戦う日立の強さ、グローバル力を実感しました。
今後は、ポンプへのIoT(Internet of Things)の導入をめざしていきたいと思っています。公共性の高いポンプ事業では、信頼性やセキュリティ面での懸念もあり、なかなかIoT化を進めるのが難しい分野です。しかし裏を返せば、もしそれが実現できれば大きなビジネスチャンスにつながります。IoTを活用すれば、豪雨を予測して水位を調整できるシステムの導入など、これまでのポンプの運用にイノベーションを起こせるかもしれません。100年以上続く日立のポンプ事業にIoTを掛け合わせた新しい事業を提案していきたいです。

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